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妖怪きつねこおかえりらいぶ

とある古民家にて。
何度目だろうか、フタリ*マイスでおじゃましてきた。

大阪から絶妙なアンバランズを召喚。
ここのピアノヴォーカル左京めぐみとは、ゴールデンウィークから2度目の対バン。彼女はTwitterで出会って意気投合したから、SNS婚だってまんざら嘘じゃないと思う。それもこれもセカイテキハヤリヤマイのおかげである。彼女はそんな最中に幼稚園訪問をして「こどもたちは心の中でしか歌えないけど、それでもその会を設けてくれた先生にまず感謝」そんなこと言ってた。殺伐とした空気の中で、あったかい人を見つけたと思った。

さて、今回のマイス、およそ1年ぶりの新作だ。物語の舞台はこの1年、シリーズで描いているレストラン月猫亭より「ハッコウハッコウ大作戦!」。青猫ソラさんのまた別のお話。
毎回何らかのテーマというか、モチーフを決めている。今回はタイトルずばりの「ハッコウ」。このところ元気のないお月さま、どうやらハッコウ不足のようです・・・?!

昨年のレストラン月猫亭のシリーズより、歌がぐんと増えた。結成から3年が過ぎて、やっと馴染んできた感がある。持ち歌も20曲を超えたし、ちゃんと見つめると音楽が聞こえてくるようになった。もちろん、「ちゃんと向き合う」ことが大前提である。まだまだ息をするように音楽は流れないけれど、それでも、丁寧に心を傾けると聞こえてくる。全体の色味の中から音を一粒ずつ拾っていくようなイメージだ。歌うことは好きだったけど、この秋改めて、自分で思ってる以上に音楽を好きだったんだなと再認識した。
これまで物語の情感は、そのほとんどをチェロ弾きのマサオカセンセの即興演奏にお任せしていた。もちろん基本は変わらないし、アレンジは全般彼に丸投げなのは同じだが、モチーフを提供するようになった。1フレーズ、音楽の断片。きっと今までにどこかで聞いたことのある音楽だけども、もうこの時代、なんだって今まであった何かを見つけて分解して組み合わせたものだ。卑屈になんてならないよ。
気づけばもう、ミュージックストーリー。おかしいな、わたしは絵描きだったのに。物語も書く、歌も書く、それでいいではないか。歌絵物語。

そして念願の左京めぐみとコラボ。「北風と太陽」。
春に会った時、さっきょんは言った。「北風くんは太陽くんになりたかったんだよ」。彼女が歌を作り、わたしは絵を描いて、一緒に歌った。当日朝、初めて合わせた。もっと一緒に作りたいと思った。来年夏には、京都に行くよ。こうして繋がっていくのだ。同じ周波数で。

今回ゲストに三線グループYKYさんがやってきてくれた。美しい。沖縄の光と風と波を運んでくれた。一瞬で会場に明るい海が広がった。懐かしく温かい。

そして絶妙なアンバランズ、ベースヴォーカルキムラ亮とピアノヴォーカル左京めぐみ。音楽にとどまらず、寸劇で歌と歌が繋がり全体でひとつのステージとなる。犬も食わない狐と狸の喧嘩ユニットと称している。二人の掛け合いが印象に残るが、そのヴィジュアルのかっこよさ、音楽の素晴らしさ、わたしも是非とも混ざりたいものである(無理)。

場所もさることながら、ずいぶん異色の3チームだったと思う。オーナー、ネズミのあっこかあさんにはどれだけ感謝しても足りない。まとめてくれて、そこにいてくれてありがとう。応援してくれる人たち、見に来てくれたお客様、ありがとうしかない。
いつも何かでお返しせねばって思っているが、きっと一番はサイコーのパフォーマンスと、何よりかけがえのない時間の共有だ。お互いのエネルギーの高まりだ。わたしたちは、それを作ることができる。なんとなんと、ありがたい才能を神さまは与えてくださったことか。使え。仕え。つかわねばならぬ。それが最大の使命だ。

ありがとう。さあ、また進むぞ。一緒に行こうではないか。


ゴージャスさきょとボロ媛しの(笑)

 


「北風と太陽」作詞作曲/左京めぐみ 作画/むらかみしの