似顔絵や挿絵イラスト・絵本など企業・個人様のご依頼を「絵本作家 むらかみしの」が承ります!

MENU
水彩 イラスト 雲
お問い合わせはこちら

ブログ

走れ!空色うさぎ

ラパンが動かなくなった。

家にやってくたのはもう20年も近く前のことだ。
実家に帰る時はほとんどこのこに乗っていたし、そこそこ長距離走った。

鹿児島まで往復した後、次乗った時にタイヤがパンクしてたことを知った。
福井に行く途中、高速で小石がはぜてフロントにひびがいった。
東京からの帰り、故障して近くの修理屋さんで直してもらった。
2tにぶつかってエンジンルームの蓋(なんていうっけ…)が外れそうになりながら、吹き飛ばされず事故にもならず車屋さんまで自走した。
真夏に常滑に行く途中、エアコンが効かなくなって慌てて駆け込んだガススタで、整備不良で走れないと言われ、何とか帰るも途中で止まってしまい、レッカーで運ばれた。

少し不安もあったんだ。
お彼岸の日、10年来の友人宅へ、恵那に行ってきた。
正直、例え1時間でも高速の運転は不安だ。
でも「これならいける」って思った帰り道。

渋滞で、低速になるとどうにもエンジンがおかしい。
おかしいけれど、まあ何とか家にたどり着いた。
来月も行くよ、これなら平気だ、運転して行けるよって、そんな話をしてた。

そして、
いつも見てもらってる車屋さんでみてもらったんだ。

「帰れるかは、運」
「もうバックもできない」
「治してもまたほかが壊れるよ」

ボロボロだったんだって。
もう、この体で限界も限界だったんだって。

「もう、休ませても良いんじゃない?」

パーツを替えながら、替えながら、動かしていくんだろうか。
壊れたら取り替えて取り替えて、生きていくのだろうか。

「それは、このこの形をした別物じゃない?」

ラパンちゃんは、もう半分妖怪になっていたよね。
九十九神になってたよね。
必ず長距離で、頑張ってくれたよね。
守ってくれてたよね。
最期の一走りで、大丈夫、をくれたよね。

ラパンちゃんに乗ってる時に、
他の車の話は御法度だった。
だってヤキモチ焼くから。

お彼岸の日に。

呼ぶか、空色うさぎ。
同じ色の空色、掛けてゆけ。

✴︎ ✴︎ ✴︎

(後日談)

ブログに記事を上げようとした。

ところが、写真がupできない。
何度やってもダメだ。

「ネットワークおかしいかな?」
「まあ、後にしよ」

そして、はたと気づいた。

違うよね。
ラクして写真ですませようとせず、
ちゃんと描いてよね。

そういうメッセージじゃん。

そうだった。
次のお話、イメージしたものを夏に延ばすことにしたんだ。
さっき。
ほんとさっき。

マズイな〜
もう1本新作描かなきゃな〜
何のネタで描くかな〜って
ほんとさっきょん(←相手w)思ったんだ。

ズルさ
テキトーさ
いいかげんさ
真剣にならない
本気でぶつからない
出し惜しみ

そんな固まりのわたしじゃん。
せめて絵くらい描こうよ。

ラパンちゃん次、
描けば良いよって描いてよって描けよって。

すごいメッセージやん。

こんなの、
感情で書いたって伝わらないけどね。

とにかく受け取った。
ズルせず、
出し惜しまず、
今描くよ。

ネタもらったよ、ほんと今のタイミングで。スゴイね、ありがとうね。

君のとなりの絵本作家だよ。本領発揮だ。